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■第8回目(後期)
●ブレンドシェイプ

​●ブレンドシェイプの機能

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ブレンドシェイプ機能を使用すると、フェイシャルアニメーション(顔の表情)を作成することができる。

ベースオブジェクト(face)とベースオブジェクトを作成して編集したターゲットオブジェクトを用意する。

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※ターゲットオブジェクトはオブジェクト名をつけておく

※ターゲットオブジェクト​はベースオブジェクトを複製した状態を変更しない

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ターゲットオブジェクトを選択して、最後にベースオブジェクトを選択する。

​※ターゲットのオブジェクトの選択順番がスライダの順番になる。

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[デフォーム]>[ブレンドシェイプ]□(オプション)を選択する。

​[編集]>[設定のリセット]を選択して実行する。

​※デフォームメニューは、「モデリング」「リギング」「アニメーション」のメニューセットに存在する。

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[ウィンドウ]>[アニメーションエディタ]>[シェイプエディタ]を選択する。

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ターゲットオブジェクトのオブジェクト名のスライダがある。

​※スライダの順番は、ターゲットオブジェクトを選択した順番になっている。

それぞれのスライダを動かすと、ベースオブジェクトが変形する。

​瞼の動き、口の動きなどをミックスすることができる。

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右側の「キー」の●をクリックすると、キーフレームを設定することができる。

​ブレンドシェイプを削除する、やり直す場合には、ベースオブジェクトを選択して、ヒストリの削除を実行する。

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​ブレンドシェイプを実行した後でも、ターゲットオブジェクトの編集は可能である。

​とりあえずブレンドシェイプをかけておいて、あとでターゲットオブジェクトをモデリングすることもできる。

●ソフト選択
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顔のモデルの微調整などは、ソフト選択の機能を使用して、モデリングすることができる。

モデリングツールキット、または移動ツールのツール設定でソフト選択をオンに設定する。

ショートカットキーは[B]キー

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1つの頂点を選択して移動すると、そのまわりの頂点も減衰をかけながら移動する。

​[B]キーを押しながら、ドラッグすると減衰領域を変更することができる。

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「減衰モード」が「ボリューム」の場合

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「減衰モード」が「サーフェス」の場合

●ブレンドシェイプの注意点

ブレンドシェイプはモデリングの感覚で作成できるので便利だが、いくつかの注意点を守らないといけない。

​●トポロジの一致

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ターゲットオブジェクトはベースオブジェクトを複製して、そのままの頂点数でモデリングする。

※頂点数、頂点番号を一致させなければなりません。

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ベースオブジェクトを複製して、ミラーコピーなどを実行した場合は、頂点番号が変更されてしまう。

​この状態でブレンドシェイプを実行するとベースオブジェクトは破綻してしまう。

​●ターゲットオブジェクトのフリーズ

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ターゲットオブジェクトに「トランスフォームのフリーズ」を実行してしまうと、ベースオブジェクトが移動してしまう。

ブレンドシェイプはオブジェクトモードには適用されないので、ターゲットオブジェクトを移動しても影響はないが、

​トランスフォームのフレーズを実行すると、ターゲットオブジェクトの位置を参照してしまう。

​※トランスフォームのフリーズは、元に位置に戻せないので要注意

​●ターゲットオブジェクトの分割変更

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ベースオブジェクトを複製したターゲットオブジェクトに分割を追加した場合は、ブレンドシェイプを実行できない。

​実行した場合、「ベースオブジェクトと一致しない」というエラーメッセージが表示される。

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ブレンドシェイプオプションの「トポロジのチェック」をオフに設定すれば、ブレンドシェイプは実行できるが避ける。

​●スキニングの前にブレンドシェイプ

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ブレンドシェイプはキャラクターアニメーションを作成する場合に使用することが多いのでスキニングが必要になる。

​ブレンドシェイプを実行してからスキニングすれば問題はない。​

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OK(ブレンドシェイプが先)

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NG(ブレンドシェイプが後)

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ただしスキニングしたオブジェクトにブレンドシェイプを実行する場合もある。

その場合は、ブレンドシェイプオプションの「詳細設定」の「変形順序」を「プリデフォメーション」に設定する。

​これでブレンドシェイプがスキニングの前に設定される。

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もう1つの方法として、ベースオブジェクトを選択して、右ボタンクリックのマーキングメニューから

[入力]>[すべての入力]を選択する。

「〇〇〇に対する入力の操作のリスト」ウィンドウが表示される。

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「ブレンドシェイプ」の項目をマウスの中ボタンドラッグで「スキンクラスタ」の下に移動する。

●コンポーネントの反転とシンメトリ
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ターゲットオブジェクトのミラーコピー(左右対称のモデリング)は、ブレンドでは使用できない。

そのために、コンポーネントの「反転」と「シンメトリ」の機能を使用する。

​右目だけを閉じたモデルを2つ複製する。

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「選択ツール」のツール設定から、「カメラベース選択」がオフになっているのを確認する。

​モデリングツールキットの場合は、「カメラベースの選択範囲」がオフになっているのを確認する。

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右目のまわりの頂点を選択する。「カメラベース選択」がオフになっているので、見えない部分も選択される。

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[メッシュの編集]>[反転]を選択する。「シンメトリのメッシュ エッジを選択します」というメッセージが表示される。

​左右対称の基準になるエッジラインをクリックする。(中央のエッジラインであればどこでも構わない)

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選択した頂点の左右が反転して、右目だけが閉じた状態になる。

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もう1つのモデルも同じように右目まわりの頂点を選択する。

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[メッシュの編集]>[シンメトリ化]を選択する。「シンメトリのメッシュ エッジを選択します」というメッセージが表示される。

​左右対称の基準になるエッジラインをクリックする。(中央のエッジラインであればどこでも構わない)

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選択した頂点が左右対称になり、両目を閉じた状態になる。

●ブレンドシェイプの追加
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ターゲットオブジェクト⇒ベースオブジェクトの順に選択して、[デフォーム]>[ブレンドシェイプ]を実行する。

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「blendShape1」が作成される。ブレンドシェイプのスライダは、ドラッグで順番を変更することができる。

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ベースオブジェクトを複製して、新しいターゲットオブジェクトを作成する。

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新しいターゲットオブジェクト⇒ベースオブジェクトの順に選択して、[デフォーム]>[ブレンドシェイプ]を実行する。

​この場合、「blendShape2」が作成される。「blendShape1」の変形とミックスすることができない。

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ブレンドシェイプを追加する場合には、追加するターゲットオブジェクト⇒ベースオブジェクトの順に選択して、

​[デフォーム]>(編集)[ブレンドシェイプ]>[追加]を選択する。

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「blendShape1」の中に、スライダが追加される。

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ターゲットオブジェクトを削除してもブレンドシェイプは削除されないが、ターゲットオブジェクトの編集ができない。

​そのため非表示にすることが必要である。

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ターゲットオブジェクトを選択して、ディスプレイレイヤに登録する。

「新しいレイヤを作成して、選択したオブジェクトを割り当てる」ボタンをクリックする。

​これで選択していたターゲットオブジェクトがレイヤに登録された。

​「V」Visibility(可視性)、「T」Template(テンプレート)、「R」Reference(リファレンス)で切り替える。

​レイヤ名をダブルクリックすると、レイヤの編集を行うことができる。

●セットアップ
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リギングメニューセットから[スケルトン]>[ジョイントを作成]を選択して、ジョイントを作成する。

※ジョイントを垂直に作成するので、[X]キーでスナップグリッドを利用する。

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ジョイントとオブジェクトを選択して、[スキン]>[スキンのバインド]□(オプション)を選択する。

​「バインド方法」を「階層内の最近接」、「最大インフルエンス数」を「3」に設定して実行する。

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「head」ジョイントを選択して、回転する。顔が歪むので、スキンウェイトの調整を行う。

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[F9]でコンポーネントモードで頂点選択にする。なげなわツールで、頭部の変形しない部分(頭蓋骨)の頂点を選択する。

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[ウィンドウ]>[一般エディタ]>[コンポーネントエディタ]を選択する。

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「スムーズスキン」タブで、「head」ジョイントに100%(1.0)に設定する。

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ウェイト調整を行ったので、頭部は歪まなくなる。

眼球のオブジェクトが追従しないので、ジョイントに追従するように設定する。

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眼球のオブジェクトにコンストレイントを設定することもできるが、眼球自身でも回転できるように、

直接にコンストレイントを設定するのではなく、グループを作成する。

眼球の2つのオブジェクトを選択して、[Ctrl]+[G]でグループ化する。「eye_G」とする。

「head}ジョイント⇒「eye_G」の順に選択して、[コンストレイント]>[ペアレント]を実行する。

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これで眼球のオブジェクトはジョイントに追従する。眼球自身でも回転することができる。

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コントローラを作成する。コントローラ名を「neck_con」とする。

​コントローラのピボットポイントを「head」ジョイントにスナップする。※[V]キーでポイントスナップ。

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コントローラをフリーズする。

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「neck_con」⇒「neck」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[方向]□(オプション)を選択する。

​「オフセットの保持」をオンに設定して実行する。

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コントローラ「neck_con」で頭部が回転する。テクスチャを適用する。

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[作成]>[ロケータ]を選択して、ロケータを作成する。ロケータを瞳の中心に、[V]キーでスナップ移動する。

※[Alt]+[5]で「ワイヤーフレームつきシェード」でワイヤーフレームを表示/非表示する。

​ロケータ名を変更する。左目のロケータ→「L_eye_con」、右目のロケータ→「R_eye_con」。

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2つのロケータを選択して、顔の前に移動する。フリーズを実行する。

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ロケータ⇒眼球オブジェクトの順に選択して、[コンストレイント]>[エイム]□(オプション)を選択する。

​「オフセットの保持」をオンにして実行する。

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ロケータを移動すると、眼球オブジェクトが回転して、瞳がロケータを追従するようになる。

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両目用のコントローラを作成する。「eye_con」とする。フリーズを実行する。

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2つのロケータ⇒「eye_con」の順に選択して、[P]キーでペアレントする。最後に選択したのが親になる。

​「eye_con」を移動すると、2つのロケータが追従して、両目が回転する。

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「neck_con」を回転すると、眼球(瞳)は、ロケータのコントローラに束縛されている。

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「eye_con」⇒「neck_con」の順に選択して、[P]キーでペアレントする。

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ディスプレイレイヤの「hair_layer」の可視性(Visibility)をオンにする。

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​「neck_con」コントローラを回転すると、「hair_G」が追従しない。

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眼球と同じようにジョイントに追従するように、ペアレントコンストレイントを設定する。

「head」ジョイント⇒「hair_G」の順に選択して、[コンストレイント]>[ペアレント]を実行する。​

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ブレンドシェイプによって、瞬きをしたり、口を開けたり、表情を変化することができる。

​シェイプエディタで「キー」をクリックするとキーフレームが設定される。

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「eye_con」と「neck_con」コントローラによって、首と瞳のコントロールができる。

​瞬きをする→瞳を動かす→首を振る…などのアニメーションを作成する。

© 2020 by Kurita   Japan  Electronics  College  Computer  Graphics  Department

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