
アニメーションⅠ・Ⅱ(アニメーションセットアップ)
■第5回目(後期)
●腰のリギング(2関節の背骨)


「root_con」では腰と上半身が回転する。「spine1_con」では上半身だけが回転する。



TVmanは「腰と上半身」「上半身だけ」「下半身だけ」の回転が可能である。
TVmanと同じように、フラダンスのように下半身だけが回転できる腰のリギングを行う。


「root_con」コントローラを選択して削除する。


[ファイル]>[読み込み]□(オプション)から、腰用のコントローラのデータをインポートする。


[ウィンドウ]>[ネームスペースエディタ]で、読み込んだデータのファイル名を「ルートとマージする」で削除する。

「hipController」を移動X=6、移動Y=6に移動する。


[修正]>[トランスフォームのフリーズ]□(オプション)で、初期値にする。
※コントローラは組み込む前に必ずフリーズする。


「hipController」のピボットポイントを「spine1」ジョイントにスナップ移動する。


「hipController」⇒「hip」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[ペアレント]□を選択する。

ペアレントコンストレイントは、デフォルトで「オフセットの保持」がオンになっている。そのまま実行する。


ペアレントコンストレイントは移動と回転を制御する。
「hipController」を選択して、回転して動きを確認する。「root_con」と同じ動きになっている。


「bodyController」を移動X=6、移動Y=5に移動する。[トランスフォームのフリーズ]を実行する。

「bodyController」のピボットポイントを「spine1」ジョイントにスナップ移動する。


「bodyController」⇒「spine1」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[方向]□を選択する。

方向コンストレイントは、デフォルトで「オフセットの保持」がオフになっている。
「オフセット保持」をオンに設定して実行する。

「hipController」は「hip」ジョイントの移動・回転をコンストレイントしている。
「bodyController」は「spine1」ジョイントの回転のみをコンストレイントしている。
このままでは、2つのコントローラがバラバラになってしまう。


「hipController」(子)⇒「bodyController」(親)の順に選択して、[P]キーでペアレントする。



チャンネルボックスの不要なアトリビュートを選択して、右ボタンクリックで、[選択項目のロック/非表示]を実行する。
「bodyController」⇒移動と回転のみ
「hipController」⇒回転のみ



チャンネルボックスの不要なアトリビュートを選択して、右ボタンクリックで、[選択項目のロック/非表示]を実行する。
「bodyController」⇒「hip」ジョイントの移動と、「spine1」ジョイントの回転
「hipController」⇒「hip」ジョイントの回転
※「hip」ジョイントのピボットポイントが、「spine1」ジョイントに位置しているので、腰を振ることができる。


「spineController」を移動X=6、移動Y=4に移動する。[トランスフォームのフリーズ]を実行する。

「spineController」のピボットポイントをコントローラの下くらい
(「spineController」と「bodyController」の間)に移動する。



「spineController」(子)⇒「bodyController」(親)の順に選択して、[P]キーでペアレントする。
チャンネルボックスで、回転以外のアトリビュートを選択して、右ボタンクリックで、[選択項目のロック/非表示]を実行する。


「spineController」⇒「spine2」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[方向]を実行する。


「spineController」を回転して確認する。背骨が1つのジョイントだけで急に曲がっているのが分かる。
これを滑らかにするために、「spineController」で2つのジョイントが回転する設定にする。


「spineController」⇒「spine1」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[方向]を実行する。


「spineController」を回転して確認する。背骨が2つのジョイントで滑らかに曲がるようになった。


「spine1」ジョイントは、「bodyController」と「spineController」の両方から方向コンストレイントを受けている。
ウェイトは、1:1(50%:50%)の状態になっている。分かりやすいように0.5:0.5に変更する。
※1:1のままでも問題ない。

腰のコントローラは完了したが、「all_con」を移動すると、上半身が追従しない。


「bodyController」⇒「all_con」の順に選択して、[P]キーでペアレントする。
これで、「all_con」は移動・回転・スケールできる。
●腰のリギング(3関節の背骨)
リアル系のキャラクターの場合は、背骨のジョイント数が3つ必要になる。
別のファイルで、背骨の関節が3つの場合の腰のセットアップを行う。

腰の3つのコ ントローラにはフリーズがかかっているので、チャンネルボックスで、移動値を0で移動する。



背骨のジョイントが2つの場合と同じように、不要なアトリビュートは、[選択項目のロック/非表示]を実行する。
※「選択項目のロック」だけでも問題はない。

コントローラの階層構造も背骨のジョイントが2つの場合と同じように設定する。
「hipController」「spineController」⇒「bodyController」の順に選択して、[P]キーでペアレントする。
※最後に選択したのが親になる。
3つのコントローラのピボットポイントの位置を設定する。
(配布したデータでは設定してあるが、コントローラから作成する場合には設定する必要がある)

「hipController」のピボットポイントは、「spine1」ジョイントにスナップしている。

「bodyController」のピボットポイントは、「spine1」ジョイントにスナップしている。


「spineController」のピボットポイントは、「spine1」ジョイントと「spine2」ジョイントの中間にある。


「hipController」⇒「hip」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[ペアレント]を実行する。


「bodyController」⇒「spine1」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[方向]を実行する。
「bodyController」⇒「spine2」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[方向]を実行する。


「spineController」⇒「spine1」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[方向]を実行する。
「spineController」⇒「spine2」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[方向]を実行する。
「spineController」⇒「spine3」ジョイントの順に選択して、[コンストレイント]>[方向]を実行する。


「bodyController」と「hipController」を選択して動きを確認する。
背骨のジョイントが2つの場合と同じように、上半身の移動と回転ができ、腰だけが回転できる。


「spineController」を回転して、背骨の動きを確認する。
「spine1」と「spine2」ジョイントは、「bodyController」と「spineController」の方向コンストレイントを受けている。
2つのコントローラからの影響は1:1なので直線的に曲が っている。


「spine1」ジョイントを選択して、「bodyController」のウェイトを強くする。
「bodyController」のウェイトを3分の2で「0.67」に設定する。「spineController」のウェイトを「0.33」に設定する。


「spine2」ジョイントを選択して、「spineController」のウェイトを強くする。
「spineController」のウェイトを3分の2で「0.67」に設定する。「bodyController」のウェイトを「0.33」に設定する。

「spine3」ジョイントは「spineController」のみが影響している。


方向コンストレイントのウェイトを設定したので、背骨が滑らかに曲がるようになった。

ジョイントで回転した場合

コントローラで回転した場合
ジョイントだけでもポージングやモーションが可能であるが、リギングでコントローラを設定することで、
回転軸を統一することができる。